天使の舞―後編―
声も爽やかだが、見た目も爽やかなマスターは、矢崎望(やざきのぞむ)25歳。
喫茶ヤザキの二代目マスターだ。
調理の専門学校を卒業してから、父の後を継ぐ事になった。
今では、常連客と同じくらい、二代目マスター目当ての女性客が通ってくれる。
ニコッと微笑んで矢崎は、女子高生達に注文の品を差し出した。
「ケーキセット、お待たせしました。
ごゆっくりどうぞ。」
ケーキに向けてか、矢崎に向けてかは不明であるが、彼女等はキャ~!と小さく歓声をあげて盛り上がる。
そんな二人に一礼して矢崎は、乃莉子の方に体の向きを変え、スタスタとトレイを持ったまま歩いて来た。
『やっぱり矢崎さん、かっこいいよね。』
なんて囁きあっている、彼女等の言葉は、聞こえないフリをしているようだった。
喫茶ヤザキの二代目マスターだ。
調理の専門学校を卒業してから、父の後を継ぐ事になった。
今では、常連客と同じくらい、二代目マスター目当ての女性客が通ってくれる。
ニコッと微笑んで矢崎は、女子高生達に注文の品を差し出した。
「ケーキセット、お待たせしました。
ごゆっくりどうぞ。」
ケーキに向けてか、矢崎に向けてかは不明であるが、彼女等はキャ~!と小さく歓声をあげて盛り上がる。
そんな二人に一礼して矢崎は、乃莉子の方に体の向きを変え、スタスタとトレイを持ったまま歩いて来た。
『やっぱり矢崎さん、かっこいいよね。』
なんて囁きあっている、彼女等の言葉は、聞こえないフリをしているようだった。