天使の舞―後編―
―――。
「くしゅんっっ!」
天界の王宮で、キャスパトレイユは突然くしゃみをした。
ムズっと鼻が痒くなり、迂闊にも堪えきれずに、出てしまったのだ。
実は、キャスパトレイユは悠長に、くしゃみなどをしている場面ではないのだが。
何故なら今、片膝をついて、頭を垂れた格好のキャスパトレイユの前には、三人の天使の娘達が椅子に腰かけていたからだ。
キャスパトレイユは、娘達に向けて、謝罪の真っ最中であった。
娘達は、そんなキャスパトレイユに、口々に言葉をかけた。
「王子様、大丈夫ですか?
お風邪でも召しましたか?
すぐに医師を呼びましょう。」
と、心配そうに声にしたのは、トルティナ。
「急に埃でも、舞いましたでしょうか?
王子、頭をお上げ下さい。
メイドの清掃管理が、行き届いておりませんのね。」
と、憮然と口にしたのは、アーナス。
「どなたかが、キャスパトレイユ様のお噂でも、なさっているのではないですか?」
と、可笑しそうに言ったのは、ライラ。
どうやら、ライラの意見が一番的をえているようである。
「くしゅんっっ!」
天界の王宮で、キャスパトレイユは突然くしゃみをした。
ムズっと鼻が痒くなり、迂闊にも堪えきれずに、出てしまったのだ。
実は、キャスパトレイユは悠長に、くしゃみなどをしている場面ではないのだが。
何故なら今、片膝をついて、頭を垂れた格好のキャスパトレイユの前には、三人の天使の娘達が椅子に腰かけていたからだ。
キャスパトレイユは、娘達に向けて、謝罪の真っ最中であった。
娘達は、そんなキャスパトレイユに、口々に言葉をかけた。
「王子様、大丈夫ですか?
お風邪でも召しましたか?
すぐに医師を呼びましょう。」
と、心配そうに声にしたのは、トルティナ。
「急に埃でも、舞いましたでしょうか?
王子、頭をお上げ下さい。
メイドの清掃管理が、行き届いておりませんのね。」
と、憮然と口にしたのは、アーナス。
「どなたかが、キャスパトレイユ様のお噂でも、なさっているのではないですか?」
と、可笑しそうに言ったのは、ライラ。
どうやら、ライラの意見が一番的をえているようである。