天使の舞―後編―
だって、ごくごく、当たり前の事であろう。
弟が、出かけた姉を迎えに行き、帰ったら家族のいる場所で、皆で暮らす。
当然の営みである。
こんな当然の事を、片翼の双子だからという理由に縛られて、何故できなかったのか。
アマネも父の呪縛に縛られて、今まで苦悩してきた。
弟達に気を配る余裕は、なかったのだが、もっと早くにと悔やまれてならない。
「待ってるから。
イザヨイを連れて、帰って来い。
イザヨイは今、天界に居るはずだ。
それと・・・。
悪いんだが、ついでに乃莉子を天界へ、運んでやってくれないか。」
「うん。」
満面の笑で、ヨゾラは答える。
「お兄様。
早くイザヨイに会いたいよ。
天魔の鏡へ連れて行って。」
ゲンキンなヨゾラの姿に、アマネはクスっと笑い、シラサギを見た。
シラサギもアマネに、微笑みを返す。
「万事丸く収まりましたね。
さすが、アマネ様です。」
そう言うとシラサギは、そっとアマネの腕に触れた。
そのシラサギの手を、アマネはギュッと握る。
「だといいが・・・。」
僅かに眉を潜めて、先の事を懸念するアマネであった。
弟が、出かけた姉を迎えに行き、帰ったら家族のいる場所で、皆で暮らす。
当然の営みである。
こんな当然の事を、片翼の双子だからという理由に縛られて、何故できなかったのか。
アマネも父の呪縛に縛られて、今まで苦悩してきた。
弟達に気を配る余裕は、なかったのだが、もっと早くにと悔やまれてならない。
「待ってるから。
イザヨイを連れて、帰って来い。
イザヨイは今、天界に居るはずだ。
それと・・・。
悪いんだが、ついでに乃莉子を天界へ、運んでやってくれないか。」
「うん。」
満面の笑で、ヨゾラは答える。
「お兄様。
早くイザヨイに会いたいよ。
天魔の鏡へ連れて行って。」
ゲンキンなヨゾラの姿に、アマネはクスっと笑い、シラサギを見た。
シラサギもアマネに、微笑みを返す。
「万事丸く収まりましたね。
さすが、アマネ様です。」
そう言うとシラサギは、そっとアマネの腕に触れた。
そのシラサギの手を、アマネはギュッと握る。
「だといいが・・・。」
僅かに眉を潜めて、先の事を懸念するアマネであった。