天使か!?


ん………なんかあいつの家庭と少し似てる気が……


つーか全部同じじゃん


まさかこの家………


あいつの家!?


「あの、娘さんて今おいくつなんですか?」


「21です」


確かあいつもそれくらいだったよな


後はあいつの名前聞いて、名字が田中だったら本物だ


でも、こんな偶然あんのかよ……


ん?


てことは、この人はあいつの母親で……


そういやちょっと似てるかも


ん?なんかイメージしてたより全然いい人じゃん


子供放置してたような人には見えねーけど……


こうして俺が考え事していたら兄貴が口を開いた


「恵子さん、そんな人が夫なら離婚してしまえばいいじゃないですか」


「ずっと前から離婚してくれって言ってたけど、夫が許してくれないわ」


「なら訴えてやればいいじゃないですか

DVのこと……

そうすればきっと離婚できますよ

弁護士なんだし裁判なら簡単に勝てるじゃないですか」


「無理ね、絶対に

もし裁判まで持ち込めたとしても、夫には勝てないわ

あっちも弁護士だから

それに、彼は裁判で負けたことがないの」


「負けたことがない?

そんな………」


「ありがとう、私のこと心配してくれて

でももう大丈夫だから……

本当に………」


< 94 / 109 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop