最恐ヤンキーと最笑少女!!
どうする私。
いや、どうするもこうもない。
謝ろう。
「あのっ!すみませんっ!大丈夫ですか?」
「……………」
…無視されたよ…いや!ミキ頑張るんだ!!
悪いのはお前だ謝り倒せ!!
「あの、本当にすみませんっ!」
「………」
ねぇ。何で無視するの…なんか言ってよ。
「おーいっ!!秦夜(シンヤ)!」
お仲間でしょうか……。
私が声がした方に視線を移すと、そこには派手な金髪を風で揺らす少年が歩いて来ていた。
「何何?逆ナンされてんの?」
「…………違う」
あ、初めてしゃべった。
綺麗な声だな~。絶対アレだね。カフェで働いてて『いらっしゃいませお嬢様』とか言ったらお客様『キャーーーー!』の嵐だね。鼻血出して、貧血になっちゃうね。
そんな声だよ。
「うっわ、秦夜きったなー!服ベトベトじゃん」
あ、それ私…
「あの、それ私がやらかしちゃいました」
「……」
「……」
二人共黙っちゃったよ、おい。
あ、秦夜って人は前からか。ハハハ
ハハハハ…………ハハ……ハ
こわっ!金髪こわい!!めっちゃ私のこと睨んできてるぅぅぅ。ヤバいよ。なに?そんなにヤバい人だった?
よ、よしっ!誠意を込めて謝ろう。
「す、すいませんっっっしたぁぁぁぁぁ!!!」
私は勢いよく頭を下げた。
だってさ、普通じゃダメじゃん?これでダメだったら、土下座だね。うん決定。
「いったぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
凄い声が聞こえた。私は何事かとおもいバッと顔を上げた。
その瞬間ゴツンッと音がした。痛い。私の後頭部が痛い。
そういえば頭を下げた時も少し痛かったような…。
そして、顔を上げた先では案の定、顎と額を押さえた金髪がいた。
「テメェ……。はにふんだっ!!!」
金髪……喋れてないよ?
あ、私のせいか!ハハ。
ごめん…。