あなたは天使を信じますか?【完】
『て、天使…』
『そう、天使』
あっけからんと言いのける雅。
私は、軽く目眩がしてきた。
『…ゴメン、まだ目が覚めてないみたい…ちょっと具合も悪いし…家帰るわ…』
私はそう呟いて急いでもときた道を走り出す。
…きっと、悪い夢なんだ。
家に帰ったら目も覚める!
なんて、淡い期待を寄せながら、急いで家に帰った私。
そして、バタバタと自分の部屋に駆け込もうと、ドアを開けた瞬間、
『あ、遅かったね』
『………』
私のベッドの上でごろごろ気持ち良さそうにくつろいでいる雅の姿が目に入ってきた。