カラス
「し、仕事してきてください。
そして、二度と来ないでください。
恐いので」
「素直だね、お姉さん。
でもね、今回はここが仕事先なんだ」
にやり
そんな妖しい笑みが見えた気がする。
ドクンドクンと嫌なほどリズムが早い心音。
―――――私、死ぬの?
「依頼者は……、誰ですか?」
「以外だね。そんなことが聞きたいの?」
違う。少しでも長く生きたいの。
「ごめんね、
シークレットだからさ」
「で、ですよね…」
「聞きたい?」
また見えた妖しい笑み。
「何を、ですか?」