カラス
「父親、殺ってくるから♪
じゃあね〜☆」
そう言って部屋から堂々と
扉を開いて出ていった。
私はどうすればいいの?
外傷はないし、
もちろん死んでなんかない。
逃げる?
父様が殺されていると分かっていて?
まず、誰のもとへ逃げるのよ。
優輝さんの家なんか知らないのに。
そう言えばあの人、
少しだけ優輝さんに似ていた。
体つきも、髪質も全く違うけれど、
雰囲気がそっくりだった。
あの人の心が泣いていると感じたのは、
殺し屋なんてしているせいだったのかな?
今じゃ、確認のしようもないけれど