黄昏の出会い
あれは、こんなひねくれ者の私に懐いていた珍しい奴だ。



今まで何かと私の周りにいたため、伝えるのが…キツい。



だが何も言わないで去るのも…良心が、痛む。



意を決して、ケータイをいじって女子のメモリから『白鳥美羽(シラトリ ミウ)』を選ぶ。


少し戸惑ったが…、通話のボタンを押した。



* * *


(美羽side)


土曜日。


私は自室でレンタルした映画を見ている。



はじめまして、
私は白鳥美羽です。


神ヶ岡高校1年生16歳です!



容姿は黒髪のショートヘアで小顔。


見た目のウリは目がパッチリしている所でしょうか。


後、私は他の人より小柄だそうです。


映画が終盤を迎える所で、ピンクのケータイが鳴りました。


ケータイを開いて画面を見ると……



「--静(シズ)先輩!?」



『静先輩』と映された画面に驚いた。



静先輩-天瀬静夜先輩。



1つ上の先輩で、私が尊敬する人…。



慌てて映画を一時停止にして、ケータイに出る。



「-もしもし!
美羽です!」


『あ…、
美羽……。』



静先輩の声が聞こえた。



気のせいかな…?
なんか、いつもよりトーンが低いような…?


『あのさ…、
今日って、予定あったりする?』


「いえ…?
何か私にご用でしょうか?」


『いきなりで悪いんだけど…。


…話したい事がある。


今日これからそっち、行ってもいいか?』

「え…」



珍しい。



静先輩が急にそんな事言うなんて…。



きっと、重大な事に違いない…!



「…分かりました。先輩が来るのを、お待ちしています。」


了承を伝えると、『悪い…』と言って切った。



静先輩、どうしたんだろう……?



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