Sing For You!!

目的地に着いたのは、階段を何回も上って私の息が途切れ途切れになってからだった。

「ハァハァッ、お、んがくしつ・・・??」

「ごめんっ!大丈夫??」

今度はホントに申し訳なさそうにサクが謝ってくる。

「いい、けど、何でココ??」

やっと息が落ち着いてきた。

「あぁ、俺たちの平日の練習場所、基本ここなんだ!!」

そういってサクはニコッと笑う。

「この場所、好きなんだ?」

「ぇっ?う、んっ!好きってゆーか、大事な場所なんだっ。」
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