Oh!
「昔から勘がいい人だとは思っていましたけど」

そう言った湯川さんに、
「久世に復讐して、あなたは嬉しいんですか?」

あたしは質問した。

「当然でしょう。

久世は店を奪っただけじゃなく、私の両親も奪った。

復讐されるのは、当然の報いでしょう」

「だからって…」

「店を奪われた両親の気持ちと両親を失った私の気持ちが、あなたにはわかるんですか!?」

突然のように怒鳴った湯川さんに、あたしは返せなかった。

「店を奪われた悔しさとつらさ、両親を失った孤独。

あなたに何がわかると言うんですか!?」
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