Oh!
「理人から聞いたのかい?」

「そりゃ…」

当麻に聞いても、答えてくれなかったからだ。

「安奈は」

当麻の手があたしの頬を挟むように包んだ。

「僕がどれだけ安奈のことを思ってるか知ってる?」

「えっ…」

当麻に聞かれて、あたしは困った。

彼のコーヒー色の瞳には、あたしが映っている。

「理人やあかり、安奈に話しかけてくる人全員に嫉妬を覚えるほど、僕は安奈を思ってる」

「し、嫉妬って…」

理人とあかりちゃんは当麻の弟と妹じゃない。
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