Oh!
「――そんな…」

浦野さんから話を聞いたあたしは、どうすればいいのかわからなかった。

「やめてと言っても、湯川は聞いてくれませんでした。

私も、どうしたらいいかわからなくて…」

浦野さんはあたしから目をそらすようにうつむいた。

「――ごめんなさい…」

小さな声で、浦野さんは言った。


その日の夜。

「ただいまー」

当麻が帰ってきた。

「おかえりなさい」

玄関に行くと、あたしは当麻からカバンを受け取った。
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