Oh!
「ご飯とお風呂、どっちにする?」

そう聞いたあたしに、
「じゃあ、先にお風呂で」

当麻が答えた。

「――当麻…」

あたしが当麻の名前を呼んだら、
「何だい?」

当麻が聞いてきた。

「――あたしも……あたしも、一緒にお風呂入ってもいい?」

そう言ったあたしに当麻は一瞬驚いた顔をしたけど、
「いいよ」

すぐに返事をしてくれた。

入浴剤は柑橘系だった。

「珍しいね、安奈から一緒に入ろうだなんて」

「…そう?」

そう言ったあたしに、
「驚いたけど、嬉しい」

ギュッと、当麻に後ろから抱きしめられた。
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