車イスのウザグシ
ーアタシ、怖いんだ...!
バカグシの顔を見て、
自分の感情にきづいたアタシ
「ゴウ!ゴウ!?返事して!お願い!!」
ロングヘアに少しパーマがかかっている母は、
眠っているバカグシの肩をもって嘆いている
「お母さん、大丈夫ですよ。今は眠っているだけです」
さっきとは違う若者の医者が笑顔で言った。
ーそう、さっき三時間にも及ぶ手術が無事終わったらしい。
そして今、302号室の部屋で眠っている
父も母も私も、
地面に俯いている
ー今、目の前にいるのは、ただのバカグシじゃない
両足を無くしたバカグシだった