冬ごもり
「しずく、唇荒れてるぞ。痛くねぇ?」

「え、嘘!」

 
恥ずかしい!
えっとリップ、リップは・・・

ポケットの中を探るけれど見つからない。


「リップクリームは?」

「バッグの中にいれっぱなしかも」


仕方ないし、教室帰ってからでいいか。


「とりあえず、行こう」
保健室から出ようと扉に向かう。


すると

「しずく!」と

名前を呼ばれて振り返った瞬間
何かが飛んできて反射的にキャッチした。
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