好きなキモチ。



───……出発当日。


私は、今車の中にいる。

秋なのにまだキラキラと輝いている綺麗な海。


「この海とも、お別れだな」


お父さんが車を運転しながらポツリと呟く。


「…そうだね」









「みこ、ごめんな?こんな急─「お父さんっ!もう昨日聞いたからっ!そうゆうの全部っ」










これで良かったんだ。



これで…良かった。




なぁちゃん。

翔太くん。

学校の皆。

町の皆。





─────……さようなら。





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