好きなキモチ。
私、影山みこは24歳になりました。
今は就活中でもう毎日が大変。
「おかえり、みこ」
家に帰ると、お父さんが出迎えてくれた。
「麦茶、飲むかい?」
お父さんに質問された私は『はぁ』と大きくため息をつく。
出迎えてくれる人がお父さんって…ちょっと私、寂しい人かも。
「出迎えてくれる人がいるだけ有り難いと思いなさい」
コトッと机の上に置かれた麦茶。
「…不満、じゃないよっ」
「お父さんは『不満』なんて一言も言ってないよ?」
ニコリと笑ったお父さんを、横目で睨む。
まぁ、私が悪いんだけど…。