好きなキモチ。
─Reencounter。
──当日。
「お父さんっ…泣かないでよ」
「だって…みこが旅立っちゃうんだよ!?」
…お父さんは、子供ですか?
自分から『あっちに住な』って言ってきたくせにっ
「みこ…元気でな?」
「うんっ!」
お父さんが私を抱きしめると丁度、出発の合図の音声が鳴り響いた。
「…毎年一回くらいは戻ってきてな?」
「うんっ」
「…っ」
あぁ、また泣いちゃった。
「じゃあ、お父さん…体に気をつけてね?」
「みこもね」
ヒラヒラと手を振りながら、私はエスカレーターに乗った。
…お父さん…私、頑張るね!
怖がらないから。
ちゃんと、前を向く。
ありがとう。