好きなキモチ。
「ご、ごめんね?」
「嫌だー…っ」
そりゃ、怒るよね。
「返事聞かせてくれたら、許すっ」
「え?」
「え?じゃない。みこの気持ち聞かせてよ」
私の気持ち。
そうだ。
もう怖がらなくていいんだ。
「……翔太くんのことが好きっ」
そう言ってから恥ずかしくなって、私は、翔太くんの胸元に顔を埋めた。
「……もう、離れんな。てゆうか、離さないよ?また東京に行くとか言っても……離さないから」
〝離さない〟
翔太くんにだったら、離されなくてもいいよ。
もう、離れたくない。
「うん。翔太くんの傍にいた、い!ウッ」
「みこって泣いてばっか。高校時代と変わってないね」
翔太くんは、そう言って、ギュッと私を抱きしめてくれた。