好きなキモチ。
─Love six。


生徒指導室で何十分も立たされながら説教をされた。

私達に与えられた罰は、反省文を書くこと。しかも、三枚も。


生徒指導室から出ると、先生は職員室へと戻っていった。

私が教室に歩き出しても、翔太くんはただ黙りながら生徒指導室の前で突っ立っていた。

翔太くんは振り返って、やっと動いてくれたと思ったとき…──



「…全部、俺が悪いのにごめんな」


苦しそうに笑う翔太くんは、そのまま私の横を通り過ぎた。



ねぇ、全部って説教されたこと?

私を連れ出したこと?

私にちゃんと言ってくれたこと?



私は、悪いなんて思ってないよっ!



< 35 / 202 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop