好きなキモチ。
…………………………………………………………………………っ!!
い、今…私っ、こ、こ声…っ!
かすれた声だったが、微かに声が出た。
私は、泣き崩れてしまった。
嬉しくて、嬉しくて、大好きな人の名前が呼べた。
私の頭の中には、翔太くん、なぁちゃん…そしてお父さんが思い浮かんだ。
会いたいっ!
今すぐ会って伝えたいっ
『ありがとう』って、叫びたい。
私は、翔太くんがついさっきまでここにいたことを思い出して、翔太くんの後を追った。
廊下には、翔太くんが一人ポツンと歩いていた。
周りには誰もいなかった。