好きなキモチ。
東京に戻ることを話すと、生徒指導室へと場所を変えた。
「いつからなんだ?」
「…わたしのこえが、もとにもどったらです」
「そうか、じゃあもうすぐか…」
もうすぐ…それは自分でも分かっていたが、やっぱり先生にも分かってしまっていた。
「寂しくなるなぁ、皆には言わないのか?」
「…はい」
「じゃあ、影山が東京に戻ったら伝えるとするか」
「お、ねがいします…」
先生は『分かった。じゃあ皆には言わないからな』と言って、約束をしてくれた。
このあと、家に戻ってお父さんにこのことを伝えた。
きっと
このとき私は笑顔だったと思う。