好きなキモチ。


「みこ、本当に大丈夫?顔色悪いよ?」

「だ、大丈夫!」


自分の決意を崩しちゃいけない。

なぁちゃんには心配かけたくない。


大好きだから。


だから、むしろ言えなくなる。

東京に戻るなんて。






数分後に、先生とお父さんが教室に来た。


なぁちゃんはそれを見て少し首を傾げている。


「みこのお父さん、だ!お久しぶりです」

「久しぶりっ」


ニコッと笑っているお父さんの笑顔は、輝いていた気がする。


周りから『かっこいい』『イケメンー』などと声が上がってきた。


かっこいい?イケメン?


ぷっ…どこが?


私は思わず吹いてしまった。




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