Nao


「奈緒、失踪って意味わかってる?」


「ん?」


首を傾げる奈緒…
どうやら知らないらしい。
少しだけホッとした。


「奈緒、むかしね…Naoのメンバーに女性ボーカルがいたの。ママもライブに行って初めて知ったんだ。似てるね…って言われるけどママじゃないの」


「そうなの?」

「その子、失踪って言われてるけど抜けちゃったのよ」

「どうして…?」

「詩音がいたから」

「??」






詩音がいたから
抜けた…。


それは事実






「さぁ…!!このお話はおしまい!!
奈緒ちゃん。よい子はお手伝いする時間ですよ?」

「はーい!!」

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