夢を探して。 ==獣使い==


「なーにぃ?戦争でもふっかけるわけ?」

派手めな少女が面倒くさそうに喋る。
しかし、誰も答えない。






沈黙の中、唐突に。

「お前等、“獣使い”の力を無くしたいか?」



松原が無表情に問いかけた。


「アンタ、誰よ」

「そんなことはどうでもいい。お前等は俺の質問に答えるだけで良いんだ」


底冷えするような低い声。
鋭い瞳。

だが、その少女は動じなかった。
怒りがその少女を突き動かした、とでも言うのだろうか。

「何様のつもりよ!」

少女の怒りに呼応するように、小さなモノが空間から飛び出して来た。



< 85 / 105 >

この作品をシェア

pagetop