夢を探して。 ==獣使い==
震える声を聞き、松原は笑みの種類を変える。
冷酷なモノからーー残虐なモノに。
「へぇ?よく知ってるじゃないか」
屋上中が光り輝く。
駆け回るのは、馬。
しかし、普通の馬にはないモノが生えている。
「あの馬、角が生えている……!噂通り…、0級のバケモノ……!!」
「0級……?“獣使い”最強の称号…?まさか、あんなヤツがっ?」
「知らないの!?それに、あの獣は一角獣…普通ではありえない幻獣…」
「0級の中でも群を抜いて強い、冷酷 無慈悲で獣を喰らう悪魔が幻獣使いだという噂があった…つまり、アイツだということよ!」
ざわめく集団に冷たい視線を投げかけ、松原は再び口を開く。
「もう一度問う。お前等は、“獣使い”の力を無くしたいか?」
恐怖と緊張から、静まり返る屋上。
「当たり前だろ……!!失くせる方法があるのなら、どんなコトだってやってやる!」