夢を探して。 ==獣使い==
教室に戻る途中。
既に昼食時になっていたため生徒がたくさん廊下に出ていた。
「あ!みなみーっ!!」
遠くであずさが手を振っている。
そして、物凄い勢いで駆け寄ってきた。
どうやら、興奮気味な様子。
「どうしたの、あずさ?」
上気した顔を輝かせて、あずさがみなみに詰め寄る。
「あのねあのねあのね!あたし、3年の細音センパイと付き合うコトになったの!」
みなみはしばらく固まっていた。
だが、一瞬後。
「はあぁぁぁぁぁぁあぁあぁあああっっ!?」
「驚いた?驚いた?」
「驚いた」
みなみは目をまん丸にする。
「あずさを好きになる物好きがいたコトに」
「……ヒドっ!」
と、そこであずさは松原の存在に気づく。