未来はない (地味っ子サイドストーリー)
会員制の馴染みのバーで
いつものウィスキー 氷が丸い いつものこと
いつもと違うこと
「翔・・・なんかあそこ華やかだなぁ?」
バーテンが近づいてきて
「今日は、女王様がおなりなんだ」
小声で言う
女王様?
気になり、こっそり見ると
女と目があった
面倒なことが嫌で、カウンターに向き直る
コツコツコツ
ヒールの音がホールに響く
近づいてくる
ヒールの音が近くで止まる
振り返ると・・・・女王様にふさわしい美貌
俺の目を見て、視線をあげ
「あらーやすくん!」