未来はない (地味っ子サイドストーリー)

ホテルに着くと

部屋には、さくらちゃんが一人

ルームサービスを用意してくれていた

開口一番に謝るさくらちゃん

そして、本当は華は優しいのだと話しだした

桜が昔、家族のことを忘れたとき以来

何かと華は、桜を気にかける

2年前、幼馴染で心から愛する人の

裏切り、別離 自分を守れなかったことを

今も悔いている・・・本当は仕事なんてないのに

時々休みを取って、NYまで会いに来るのは

桜を気遣ってのこと・・・

桜自身も、仕事でないことは知っているものの

あえて、そこには触れない

プライドの高い姉の優しさを傷つけないために

さくらちゃんの話の悪魔は

いい人に思える

「で、さくらちゃんは今回、なんで

こんなことを華さんがしたと思うの?」

俺の一番の疑問だ
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