それでも君がスキ。



「…咲」



輝が落ち着いた声で私を呼ぶ



「何…?」



私が明るく振る舞うと
輝は私を強く抱き締めた





「我慢しなくていんだよ?」


輝のその言葉に、ズキっと胸が痛む




「私の前で無理しないで?」



その言葉は
柔らかくて、温かくて
まるで私の心を溶かしていくようだった






「…っ!」




私の目からは、大粒の涙がこぼれた






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