グランドで死ぬと決めたコーチ
「でも辛い時は、辛いってちゃんと口に出して下さいね。
抱え込んだら、僕みたいに鬱になりますから。」
笑いながら言った。
「えっ?そうなんですか?
ていうか、脳腫瘍ってどうなんですか?」
私は包み隠さず話した。
失明か死を選ばなければいけなかった事、医療技術の進歩に救われた事、鬱になった事。
そして、再び美奈子さんと今後の話に戻った。
「美奈子さん、心は健康ですか?」
「…なんとか。」
「病気は乳ガン。
でも、心は健康だという事は忘れないでくださいね。
ガンは、心まで転移しませんから。」
「ホントよね。
私、乳ガンって診断されてから、良くない事ばっかり考えて、まともに笑ってなかったわ。
ホント今日は来てくれてありがとうね。
今の今から頑張るわ。」
その日、美奈子さんはどうせ薬で抜けるんだから、と言って頭を丸めた。
抱え込んだら、僕みたいに鬱になりますから。」
笑いながら言った。
「えっ?そうなんですか?
ていうか、脳腫瘍ってどうなんですか?」
私は包み隠さず話した。
失明か死を選ばなければいけなかった事、医療技術の進歩に救われた事、鬱になった事。
そして、再び美奈子さんと今後の話に戻った。
「美奈子さん、心は健康ですか?」
「…なんとか。」
「病気は乳ガン。
でも、心は健康だという事は忘れないでくださいね。
ガンは、心まで転移しませんから。」
「ホントよね。
私、乳ガンって診断されてから、良くない事ばっかり考えて、まともに笑ってなかったわ。
ホント今日は来てくれてありがとうね。
今の今から頑張るわ。」
その日、美奈子さんはどうせ薬で抜けるんだから、と言って頭を丸めた。