これからは…
「あ、ちょっと待ってください、矢吹さん」
医院長室のドアを押し開けようとする矢吹に、しるふが声をかける
怪訝そうに見つめてくる二人の視線の元
はあー、と深呼吸して気合を入れる
「よっし。どうぞ」
「…すいません。こんなんで」
少々あきれ気味に海斗がこめかみを抑える
今、ものすごく怒気を削がれた気がした
「いいえ」
そんな様子に笑顔で答えて矢吹は重そうなドアを押し開ける
いざ、決戦の舞台
打って変わって重苦しい空気が流れる医院長室
迎え入れてくれる三つの瞳
うち医院長のものだけが、
安堵したような穏やかなものになったような気がしたのは、自分だけだろうか
「お久しぶりですね、宮本社長」
口を開いた海斗の声は、いつもより低くて抑揚に欠けている
それが彼のバロメーターが振り切れていることを示していて、
しるふはその隣で小さく眉を寄せる
医院長室のドアを押し開けようとする矢吹に、しるふが声をかける
怪訝そうに見つめてくる二人の視線の元
はあー、と深呼吸して気合を入れる
「よっし。どうぞ」
「…すいません。こんなんで」
少々あきれ気味に海斗がこめかみを抑える
今、ものすごく怒気を削がれた気がした
「いいえ」
そんな様子に笑顔で答えて矢吹は重そうなドアを押し開ける
いざ、決戦の舞台
打って変わって重苦しい空気が流れる医院長室
迎え入れてくれる三つの瞳
うち医院長のものだけが、
安堵したような穏やかなものになったような気がしたのは、自分だけだろうか
「お久しぶりですね、宮本社長」
口を開いた海斗の声は、いつもより低くて抑揚に欠けている
それが彼のバロメーターが振り切れていることを示していて、
しるふはその隣で小さく眉を寄せる