鉄は熱いうちに撃て!?
あんま、やって欲しくない。この覚醒は、
いや、技がグロいからっていうのもある……が、

オレや仲間は、この位慣れている。
戦いはお互いの命の奪い合いだ。どうやろうが死んだ方が負けのゲーム、そう、所詮はゲームのヨウナモノだ……

おっと、話がずれた。

この覚醒のどうも嫌な所は、
他の奴らは感じないらしいが。これは、なんか今まで人間族を何回も陰界への危機におちいらせた「魔族」のそれと近い気がする。(これは、オフレコだ)

「凶手印 土絃譜」

茶髪のルドが地面に腕を押し込み、引く
すると、ルドが大きな岩のようなものを持っている。
それが空気に触れたか触れてないかの内に、ルドが勢いよく前に放り投げる。

放り投げられた岩は、空中で弾け飛ぶ。これもルドが岩の中に風を押し込んだためだ。

一瞬前まで岩だった、飛び散った石は、周りで今にも
「同族の恨み晴らさぬでおくべきか」といきり立っていた他のアーマードベアの生命活動維持上最も大切な臓器 心臓を貫いていた。

「本当に弱いって罪だよね」

と、ルドが呟いた瞬間。

シュウン

と、ルドの髪が黒に色を戻してきた。

「終わりましたか」

ルドが問いかけてくる。
こいつが覚醒している時は、自分がやったことを覚えているような、覚えていないようならしい、どうもはぐらかされンだよな。この話をすると。

俺は、アーマードベアの残した鉄を集めながら、先ほどのルドの覚醒を見て思っていた事について考えていた。

それは、覚醒を使うにつれて、どんどん魔族の感じが濃くなっていく事だが、

そんなに考える事でもないだろう。



時が来れば、教えてくれるはずだ。



そういうやつだからな。ルドは……

< 16 / 20 >

この作品をシェア

pagetop