鉄は熱いうちに撃て!?

キャラバンの集光も無事終わり、俺たちは次の国へと向かった。

そもそも、今俺たちがいる所は、細かく分けて

「ロンゼ界　伍島　ユウカル国嶺　１２制道」

である。

今更だが、この世界を紹介しようか、

このロンゼ界は８つの島からなっている。そして今いるのは伍島である。

世界地図を広げると、実際には島が７つしかないのが見て取れる。

そう、一つの島は地上に存在しないのだ。

否、地上には存在しないのだ。



…………空を浮遊している。それだけだ。


他の７つの島はこの島を中心とし、同心円状に広がっている。

この７つの島のそれぞれに頂点に君臨するモンスター（一部はクローン）がいて、そいつらは俗に
「７蘭」と言われている。こいつらを倒すのは愚か、会うのさえも至難の業とされ、こいつらを見つけ出し、討伐することが、プロの冒険者への入り口とされている。

「７蘭」は、世界の冒険者の統括所である「アドベンチャーズ・ギルド」の直属モンスターで冒険者の選別をするために作られたボスである。だから何度も復活する。

こう見ると、なんかRPGっぽいな世界って……いや、何言ってんだオレそもそもRPGってなんだよ。

俺が見た事があるのは、弐島にいる「堅牢のタナクト」　肆（４）島の「狼喰のレンディオ」位だ。しかも、片方は偶然だ。倒せたのかって……無理に決まってんだろ、無理無理。

つーことで俺たちは今、伍の国にいる。
基本的には、さまざまなモンスターに会ってモンスター図鑑を埋めるっつー目的だが、少しはこの島にいるらしい「幻銃のラクシア」を探している。


まー、会いたいしな。(できたら倒したいんだけどな)冒険の中では経験というものが一番重要だ。


とか、ぼんやり考えてたら次の国「ユウカル国」が見えてきた。

あれ？おかしいぞ。　国を守るべき外壁に傷跡がある。これは、爪痕か……

オレは、段々と嫌な予感がしてきた。