鉄は熱いうちに撃て!?
おーい、大将 肉もう一個追加で~

「あいよなんだな」

「ぼくは、サラダで」
「私も同じものをたのむわ」

「了解いたしました」

ちょ、おい何か俺だけ、飯にがっついてる、みたいになってないか?

つーかなんで大将も対応変える?

「あら、心外ね。あの人はシェフというのよ。大将みたいなダサい呼び名は貴方より野蛮な知能の方に使うべきだわ。まあそんな人いないと思いますが」

なんて、毒舌だ。今こいつは全国の大将を敵に回したぞ。

「あら、そうかしら。とりあえずあのシェフは、君をあまり良く思ってないみたいよ」

ドン!
「はい肉一個追加なんだな」
たいしょ…否、シェフが雑に肉を置く

スッ
「サラダお持ちいたしました。秘伝のドレッシングをかけてお召し上がりください」
ルドとラテナの前に、サラダと紙ナプキンが揃って置かれる。

確かに、嫌われてしまったようだ。
あとで詫びでも入れておこう。

ここは、街の「酒場」
冒険者たちの憩いの場であり、情報交換の場でもある

とりあえずは、飯だ。
肉をガフガフくっている俺を見て、ラチナが、

「本っ当にあさましいといったりゃ」

ありゃしないわね。と言おうしたが、

「この当店自慢骨つき肉を5人分おねがいします」

というシルの声に、阻まれ無口になった。

相変わらずよく食うやつだ。

と、自分の目の前で骨つき肉にがっつくシルを眺めながら、考えた。

この栄養は何処にいくんだろう。とりあえず、胸にいってないことは、確かだ……グボゥッ

俺の脇腹めがけて、シルの肘鉄が飛んでくる。

この際なぜ目の前の奴が脇腹に肘鉄を!?
、という疑問は廃棄処分しとこう。

「スチル、今、私で変な事考えなかったか?」

エスパーかこいつは、

「ええ!?、スチルさん、まさか?、シルさんでそんなことを!? 僕、幻滅しました」

「しょうがないわ、こういう男だもの」

いやいや、そんなことは思ってない(思ってたが)何故今更俺がそんなことをするんだ。

「そう、ならいい もし私のデリケートゾーンに関わっていた話だったら、

スチルを砂レベルまで切り刻んでやろうと思ってたから」

おれは、今自分が生きてる喜びを実感した。

そのとき、

ドン!!!

いきなり酒場のドアを蹴破り、大きな男達が入ってきた。
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