一緒に秘密 -兄×妹-
『02:お兄ちゃんなんか大嫌いっ!』
▽愛結side
すべての始まりは、きっと
この日だったんだ、きっと…。
「愛結ー、はやく起きろー」
聞き慣れた、少し低めで落ち着く声。
いつもの朝。またこの声で1日が始まる。
「ふあぁ~…」
重いまぶたを頑張って開けてみる
ものの、体は動かない。
カーテンの隙間から光がもれていて
まぶしい…やだなぁ…ベットから
出たくないなぁ。時計を見ようと
少し体を出しただけでひんやりとした
空気に包まれた。
「うぅ…寒い。」
時刻は朝の6時。まだまだ余裕はある。
なんでいつもこんなに早く起こすの
かなぁ?
お兄ちゃん、あたしが二度寝するの
わかってるのに。
「んー、あと5分だけ…♪」
ふとんの中にもぐり、
私は再び眠りについた。