PANSY~私の事を想って下さい~
「へ~♪琉奈ちゃんって言うんだ。可愛い名前だね。ぴったりだよっ!」
そう言って、また爽やかに笑う。
きっと先輩は女の子の扱いに慣れてるから、そんなお世辞が言えるんだ。
やっぱりチャラい人なのかも…。
女たらしな感じかな?!
だったら、嫌だなぁ…
なんて、少し残念に思っている私がいるのは何なのだろう…
「…あ、ありがとうございます」
私は、先輩の笑顔にドキドキしてるって言うのに…
先輩は平然としてるし…
私…顔もまともに見れてないよ…
「いえいえ!俺は、思ったこと言っただけだよ?」
「…そ、そーですか…」
私は少し俯きながら応えた。
でも、チャラそうなのにいい人そうな感じがするのはなぜだろう…。
なんだか女の子の扱いも上手そうだし…
なんて、色々考えちゃったりなんかして。
私、酒井先輩を意識してるみたいだ…