PANSY~私の事を想って下さい~
先輩は私の腕を掴んで言った。
「俺が、何のためにここに来たか…分かる??」
「…え?!」
何のため…
そうだよね。
何の理由もなく、こんなとこに来るはず…ないよね??
「俺、酒井悠の友達なんだ」
そう言って笑った。
「…さかい……はる…?」
「…知らないはず、ないでしょ??」
先輩の手は私の腕を解放し、ポケットに突っ込んで首を傾げて言った。
「…あーーー!!!!今朝の爽やか笑顔の人ですか?!」
私があまりにもいきなり叫んだから、彼はびっくりして目を見開いた。
ーそしていきなり、笑い出した。