PANSY~私の事を想って下さい~
「…俺、聞いたんだ。悠から、琉奈ちゃんのこと」
そう言いつつも、崎元先輩は私に近付いて来て、どんどん距離は近くなる。
崎元先輩が近付いて来る度に、私は後ろに一歩、また一歩と下がって行く。
もう、いろんな意味で私の頭の中は完全にパニックを引き起こしていた。
「俺、琉奈ちゃんが気になって来たんだ~!!そしたら、こんなに可愛いんだもん。びっくりしちゃった♪」
と、先輩が言ったのと同時に私の背中にひんやりとした感覚が走った。