PANSY~私の事を想って下さい~
「入んないの?」
ゔっ…
それは、ちょっと聞かれたくなかったかも…
だって絶対、“どう入ればいいか迷ってました”
なんて言ったら、変な子だって思われちゃうよっ…
「…??大丈夫?」
ついには、先輩は私が俯いていたところを覗き込むようにして、心配そうに言ってきた。
「だ、だ、大丈夫ですっ!!心配しなくても元気ですっっ」
私は思わず咄嗟に下がって真っ赤であろう、顔を上げて顔の前で手を振り、言ったのだった。
だって綺麗な顔を近づいて来るし…
そんなの反則じゃん!!
なんて、色々考えていると先輩は微笑んで
「それ持つよ」
そう言って先輩は私が持っていた本を持ってくれた。
「んじゃ、行こっか」
その先輩の問いかけに、私は嬉しかったのか、赤面して「はい」と応えた。