お願い…先生。
―翌日


良く寝たせいか
体調はバッチリだった。



『いってきまーす!』


しばらく歩いていると、
先生の後ろ姿が見える。


あ……。


思い出される記憶…。


茉莉は
憂鬱な気分になりながらも
走った。


―先生を通りすぎた。


気づいてほしかった。


何を?

そう聞かれても
上手く言えない。


気持ちを?

存在を?


『うん』とも『ううん』とも
言えない…。

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