僕のおじいちゃんはおばあちゃんだ
刈り終わって、後ろから合わせ鏡で後ろを見せられた。
「…いかがですか?」
目をあけて自分の姿を見る………
「…………」
涙が……頬をツーッと、つたう。
「お客様?大丈夫?」
切ってくれた、おじさんが心配して慌てて鏡を閉じて言う。
「…いえっ大丈夫です」
「やっぱり切りすぎたんじゃない?」
「いえっ、本当に大丈夫です。ありがとうございました」
おじさんは、後は何も言わず会計をして店を出た。
あえて電車に乗り家から離れた見知らぬ土地の床屋で切った。