僕のおじいちゃんはおばあちゃんだ
電車に乗って家に帰る。
日曜日の午前中に出て、昼前に帰って来たが、家の玄関の前で、足が止まった。
……どうしよ!どうなるだろ!何て言われるだろ!頭ん中で色々な事が駆け巡る。
カラカラ………
静かに玄関を開けた。
……………
誰もいない?
ちょっと、ほっとして、自分の部屋に入る。
椅子に座って、手で髪を触る。
……………
勇気は、いったけど…全然後悔はしていない。
ただ……
親に、何て言われるだろ……
それだけ考えていた。
しばらく…何するという事もなく、ただベッドの上で、ぼーっとしてた。
タンタンタン…
階段を上がる足音が聞こえた。
ドキッとして、急いで布団に潜り込んだ。
ガラッと部屋の戸が開いた。
「……夕夏っ?どした?布団にもぐったりして」
兄だ…!
「…………」
返事もせず黙ってた。