僕のおじいちゃんはおばあちゃんだ
僕は時々、そんなおじいちゃんの家に遊び行く。
大きな昭和式の建物で、昔は、おばあちゃんも生きてて、お母ちゃんと大樹叔父ちゃん(弟)の4人暮らしで住んでいた。
今は、お母ちゃんは結婚して、おじいちゃんと大樹叔父ちゃんの2人暮らしでも、大樹叔父ちゃんは仕事仕事で、ほとんど家にはいない。
ギシギシと廊下が軋む。
「亮介かぁ~」
縁側からおじいちゃんの声がする。
「うーん」
縁側に出て、おじいちゃんの隣に座る。
ぽかぽかと日当たりのいい縁側。
僕は、パタパタと足を揺する。
静かだ………
小鳥の囀りと頬を伝う柔らかい風
僕は、おじいちゃんと縁側で過ごす、この時間が一番大好きだ。