もっと美味しい時間
「百花ヤバい……。すごくキツい」
慶太郎さんの苦しそうな声が耳に響き、その官能的な声に身体が震える。
今日の慶太郎さんは、キスも愛撫も何もかもが荒々しい。
私が息を上げてもお構いなしに、腰の動きを速めていく。
強く深く突き上げられて息は苦しいのに、身体は快感を感じ私に甘い嬌声を出させた。
慶太郎さんが、恍惚の表情を浮かべる。
「ごめん、イキそう……」
「私もっ……」
慶太郎さんが唸り声を上げ腰の動きを更に早めると、彼にギュっとしがみつき中心に力を入れた。
そして、えも言われぬ快感を感じながら、二人一緒に高みへと達した。
慶太郎さんの大きくて綺麗な手が、私の髪を撫でる。
その気持ち良さにうっとり目を閉じると、耳に悪魔の囁き。
「寝るなよ。まだ一回目が終わっただけだからな」
「はいはい……」
「何だよっ、その返事」
慶太郎さんが大阪に行ってからというもの、たまにしか会えない反動からか、エッチが一回で終わったためしがない。
慶太郎さんと愛し合うのは嬉しいけれど、毎回こうも激しいと、いくら若いからといっても身体が持たないんだよね……。
恨めしい目をしてジロッと見ても、フッと鼻で笑われてお終い。
「そろそろ落ち着いたか?」
私の髪を一束掴むと、優しくキスをした。
「あ、あんまり激しくしないで……ね?」
「さぁ、それはどうかなぁ」
楽しそうに目を細めると、私の身体にのしかかる。
あはは……。
結局、何を言っても無駄ということ。
諦めて慶太郎さんの首に手を掛けると、ニヤリと微笑を浮かべた。