もっと美味しい時間  
女の戦いは火鍋の如く

「はぁ……行っちゃった」

慶太郎さんを見送りしばらくして寝室で服を着替えると、キッチンへ向かう。

「ビール飲んでる途中だったんだ……」

昨晩の片付けをしていなかったことに気づくと、それをささっと済ませ、ミルクパンで牛乳を沸かし始めた。

やっぱり朝は、甘いミルクティーでしょっ!
今日は時間もあるから久しぶりに“ロイヤルミルクティー”にしよう。
濃厚で深い味わいが楽しめる“ロイヤルミルクティー”
牛乳を沸騰させない、茶葉を入れたらかき混ぜないことが美味しく入れるコツ!
茶漉しを使ってカップに注いだら、お砂糖をちょっと多めに入れて……。
ひと口飲むと、その甘さが私に幸せを運んできてくれる。隣に慶太郎さんがいたら、もっともっと幸せなんだろうけど……。
仕事じゃ、しょうがない。
カップを持ってリビングへ行くと、テーブルの上に紙が置いてあるのに気づく。近づき手に取ると、慶太郎さんの丁寧な時で“百花へ”と書いてあった。百花へと書いてあるって言うことは、私宛だよね?
嬉しくなり、急いでその紙を開く。

------------------------------------------------------------

晩飯は百花の手料理が食べたい。出掛けるなと言ったけど近くのスーパーなら許す。地図を書いておいたから、気をつけていってくるように!!

慶太郎
------------------------------------------------------------

< 24 / 335 >

この作品をシェア

pagetop