HELIOLITEー君と輝く音ー



手に握られたマイクを顔に近づける。


大きく息を吸う。



「マズイ!」


「ああ!二人とも、耳塞いで!」


「「え?」」



スゥーと鈴木くんが息を吸い込む様子がマイクから伝わってきた。


デンモクは鈴木くんが手に持ち、誰も操作出来ないようにしている。


その時、速水くんが動き出した。



鈴木くんが大きく口を開きます。


そして、母音が発せられようとした。



「あの日ー…」



その言葉がマイクを通した瞬間、プチッと曲は停止したのでした。


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