HELIOLITEー君と輝く音ー



それらを自分の分とお母さんの分をお皿に盛り付け、食卓に並べていく。


ご飯とスープは食べる直前に用意すれば大丈夫だし、コロッケも上手く出来た。



お父さんの分の夜ご飯は帰って来るのがいつも9時過ぎとか、遅いと日付を越えることもあるから冷蔵庫に入れておく。



その時…


遠くから玄関の開く音が聞こえてきて、続いて、



「ただいまー…」



と、お母さんの疲れた声が聞こえてきた。


時計を見るとまだ6時過ぎ。


いつもより帰ってくるのが少し早い。



――――ガチャ


仕事着のまま、お母さんがリビングへとやって来た。


スーツの上着をソファへと脱ぎ捨て、ブラウスのボタンも数個外す。


その仕草や表情からとても疲れているように見える。


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