HELIOLITEー君と輝く音ー
キョロキョロと視線を動かす望。
居るはずの人物が居ない事に気付いた。
「あれ、はるは?」
武内は確か岡本の所へ行ってくるとさっきリビングから出て行ったのを見た。
彼女は何度か来た事があるのだろう。
迷いなくその足をどこかへと向けていたから。
「ああ、何か岡本の所に行った」
「そっか。早く戻って来ないかな」
望がリビングの入り口へと視線を向ける。
沈黙が俺たち三人の間に舞い降りる。
それは、恐らくこれから話す内容からだ。
これを聞いて岡本がやる気になってくれるかが読めない。
何か、岡本の気持ちを抑えつけている事がありそうで。
気持ちを表に出してくれる事を願う。